NHK趣味の園芸 すぐに使える! 土・肥料・鉢 (生活実用シリーズ)

当方、猫の額ほどのスペースでの菜園や多数の多肉植物や食虫植物を抱えている身ですが、土や肥料、鉢についてはマニュアル本やネットでの情報通りで、"何故にそれを使うのか？"と言うことには無頓着だったりします。多肉植物になると、水捌け良く根を蒸らしてはいけない…などの理屈は押さえているので、鉢底には石をひいて、水はけの良い土を使い、通気性が良く蒸れない素焼きの鉢を…と言うのは分かっているのですが、そのように理由が明確で使用している物は僅か、それ以外は"○○にそう書いてあったから…"と言うなんともフワフワしたスタンスです。故にイレギュラーな事態には対処できなかったり、時には植物に対応しきれず枯らしてしまうこともあります。植物を育てるという要素で、土、肥料、鉢は絶対的に必要な要素ではありませんが、よりよく育てるためには非常に効果の高い要素であります。しかしながら、逆効果になる要素も大きく含んでいます。例えば"土"と言う要素一つとっても、使うと良い物、使わなくても良い物、使っては行けない物があるのです。どんなケースでの使用が適するか、どんな効果があるか、それらを把握することによって、よりよい栽培をするための情報が本書から得ることが出来ます。個々の説明は簡素ながらも、必要なことは押さえてありますので、十分に活用できる一冊にはなっています。しかし本書だけでは力不足、対象となる植物をよく知らねばなりません。（そしてその植物の本には往々にして土や肥料、鉢そのものの解説が乏しい）単一種やジャンルを絞って栽培している方にはあまり必要ないのかも知れませんが、そこそこ手広く色々と栽培されている方で、当方も含めて中級者以下の方は一冊手元に置いた方が良いのでは無いかと感じます。