絶対内定2020 自己分析とキャリアデザインの描き方

ただの就活マニュアル本ではなく、仕事人生論における哲学的な部分が多いのが、他の就活本より優れている点だろう。人生100年時代になり、退職年齢が上がっていく事が予想される。したがって、長い仕事人生を迎えるにあたって、自分のキャリアについて考え、仕事人生を楽しめたらどんなに満たされるだろう。この本はそのヒントを提示してくれているのだと思った。安倍政権により求人倍率が上がり、東京オリンピックまでは優位に売り手市場だと予想される。働き方改革も労働者が優位に立てる策だ。学生は企業に対して、「お客様(就活生) は神様」という意識で就活をしていたりしないだろうか。また、就活生も社会人も至らないのを企業のせいにしたり、他人のせいにしてはないだろうか。最近の人間は「ブラックだ。」「圧迫面接だった。」「ハラスメントだ。」など周囲が悪いのだと、すぐ口にする。確かに至らないのは、周囲に原因があったりするのかもしれない。しかし、自分自身の人格面や能力を磨いて周囲を巻き込んだり、変えようとすること、忍耐する力、他人への包容力、ポジティブシンキングを忘れてはいけない。また、自分は学生時代に何かをやり遂げたわけでもなく特別な能力もなかった。そしてこの本を読んで、人格が1番大切だという事に気付いた。海外留学や、学生起業は凄いけど、それ以上に、日々の生活の中で人間関係を良好にする為にどうしたら良いか、効率よく要領良くする為にはどうしたら良いかなど、意識を変えて、小さな事でも積み重ねていくことが大切だ。その無意識にやってきた小さなことを気づかせてくれるのが自己分析。本書のワークシートを実際にやってみて、自分はどういう人間なのか知ることが出来た。また、自分の売るべく価値について気付く事が出来たので、自信にも繋がった。いつか、年功序列や終身雇用制度ゆえの組織に媚び諂うような働き方ではなく、組織の名前を借りて、自分のやりたい事をやってるくらいに思えるようになりたい。この本は、自己を生涯磨き続けて、人生を豊かにすることを教えてくれるだろう。幸せとは結果である。内容にミスが所々あり、校閲不足だと感じた為に☆を１つ減らした。